セレナLt-Z開発秘話 [飛行機]
カシオペア加藤氏にヒアリングしたセレナLt-Zの開発秘話
(一部、SNSに書かれていた内容もあるので秘話は大袈裟?)
・主翼はスタント機ではほぼ全てが対象翼ですが、敢えて半対称翼を採用。
このサイズの機体では翼面荷重が高くなりがちなので、対称翼だとどうしても
迎角を大きくしないと浮きません。そうすると色々と弊害が出てきます。
半対称翼は浮力が対称翼形よりあるので、比較的低速でゆっくり飛べます。
ゆっくり飛べると言うことは大きな翼と同じ効果が得られます。
・背面でデメリットになりにくいオリジナル翼形を採用したそうです。
これにより、背面になる演技(ロールや逆宙返り等)でもある程度対照翼と同じ
性能が出るようにしたそうです。
また、ある程度を超えると失速も良しとした翼型のため、背面からのスピンや
スナップも問題なく出来るそうです。
しかし、正面からは流石に失速しにくいので、バンザイを避けるためにも
行わない方が良いでしょうとのこと。
ちなみに、P-23とP-25では背面からのスピンとスナップしかありません。
・ロール方向の安定性について
小型機ではフルサイズ機に比べると、どうしてもロール方向の落ち着きが無く
フラフラしがちです。(いわゆるスワリが悪いと表現される)
先にも述べたように翼面荷重が比較的高い小型機の場合、迎角を大きくして
飛ばさざるを得ないのと半対称翼なので翼端渦が多く発生します。
この渦が強い振動を引き起こしスワリが悪くなる原因のひとつなのだそうです。
また、引き起こし等で翼面にかかる荷重が高くなる時も同様で、水平に
引き起こしているのに傾いてしまうのは、このせいもあるそうです。
この話については、以前私も実機(小型機)パイロットの手記を読んだことが
あり、急激な引き起こしをすると操縦桿に振動が伝わると書いてあったのを
思い出し、改めて納得しました。
その対策として翼端フィンを付けたそうです。
翼下側の正圧が上側の負圧に回り込む邪魔をするので、翼端渦を少なくする効果で
スワリの向上に役立っているそうです。
なお、翼端フィンを付けることによりスピンやスナップが入りにくくなるのですが、
上下の面積を変えることにより、背面からならば比較的影響が少なくなったとのこと。
もう一つスワリ対策として、エルロンサーボを極端に翼端側に寄せて搭載しています。
翼端に重量物を載せると慣性モーメントが大きくなるので動きにくくなるのは
理解出来ると思います。しかし副作用としてとして止まりが悪くなるのを防ぐため、
エルロン面積をかなり大きくしたそうです。
またリブ組みの動翼とはいえ舵を打った時に捻じれが生じるが、翼端側にホーンが
付いているので舵のダイレクト感が増したそうです。
・三車輪式についても拘りがありました。
スタント機の着陸でよく使われるエルロンスポイラー跳ね上げ式では、
少なくなった揚力を稼ぐためにエレベーターアップで迎角を増やし、その結果
ブレーキが効いて着陸がし易くなるのですが、機体が上を向いているので尾輪から
接地しやすく、反動でメインギアーを勢いよく地面に叩きつけることになり
脚を壊し易くなります。
これに対して三車輪式では、
・上を向いたまま接地しても尻もちしなければ反動接地が起こらない。
・重心より後ろのメインギアーから接地するのでポーポイズが起こりにくい。
・メインギアーからの接地でカッコ良く着陸出来る(笑)
等のメリットがあり、安全な脚ということでした。
なお、セレナLt-Zでも水上機バージョンが出ます。
スタントが出来る水上機として面白いと思います。
なお加藤さんから、これを雪上で飛ばす動画を見せてもらいました。
降ったばかりのフカフカの新雪にシュプールを残す離着陸も良いですね。
(一部、SNSに書かれていた内容もあるので秘話は大袈裟?)
・主翼はスタント機ではほぼ全てが対象翼ですが、敢えて半対称翼を採用。
このサイズの機体では翼面荷重が高くなりがちなので、対称翼だとどうしても
迎角を大きくしないと浮きません。そうすると色々と弊害が出てきます。
半対称翼は浮力が対称翼形よりあるので、比較的低速でゆっくり飛べます。
ゆっくり飛べると言うことは大きな翼と同じ効果が得られます。
・背面でデメリットになりにくいオリジナル翼形を採用したそうです。
これにより、背面になる演技(ロールや逆宙返り等)でもある程度対照翼と同じ
性能が出るようにしたそうです。
また、ある程度を超えると失速も良しとした翼型のため、背面からのスピンや
スナップも問題なく出来るそうです。
しかし、正面からは流石に失速しにくいので、バンザイを避けるためにも
行わない方が良いでしょうとのこと。
ちなみに、P-23とP-25では背面からのスピンとスナップしかありません。
・ロール方向の安定性について
小型機ではフルサイズ機に比べると、どうしてもロール方向の落ち着きが無く
フラフラしがちです。(いわゆるスワリが悪いと表現される)
先にも述べたように翼面荷重が比較的高い小型機の場合、迎角を大きくして
飛ばさざるを得ないのと半対称翼なので翼端渦が多く発生します。
この渦が強い振動を引き起こしスワリが悪くなる原因のひとつなのだそうです。
また、引き起こし等で翼面にかかる荷重が高くなる時も同様で、水平に
引き起こしているのに傾いてしまうのは、このせいもあるそうです。
この話については、以前私も実機(小型機)パイロットの手記を読んだことが
あり、急激な引き起こしをすると操縦桿に振動が伝わると書いてあったのを
思い出し、改めて納得しました。
その対策として翼端フィンを付けたそうです。
翼下側の正圧が上側の負圧に回り込む邪魔をするので、翼端渦を少なくする効果で
スワリの向上に役立っているそうです。
なお、翼端フィンを付けることによりスピンやスナップが入りにくくなるのですが、
上下の面積を変えることにより、背面からならば比較的影響が少なくなったとのこと。
もう一つスワリ対策として、エルロンサーボを極端に翼端側に寄せて搭載しています。
翼端に重量物を載せると慣性モーメントが大きくなるので動きにくくなるのは
理解出来ると思います。しかし副作用としてとして止まりが悪くなるのを防ぐため、
エルロン面積をかなり大きくしたそうです。
またリブ組みの動翼とはいえ舵を打った時に捻じれが生じるが、翼端側にホーンが
付いているので舵のダイレクト感が増したそうです。
・三車輪式についても拘りがありました。
スタント機の着陸でよく使われるエルロンスポイラー跳ね上げ式では、
少なくなった揚力を稼ぐためにエレベーターアップで迎角を増やし、その結果
ブレーキが効いて着陸がし易くなるのですが、機体が上を向いているので尾輪から
接地しやすく、反動でメインギアーを勢いよく地面に叩きつけることになり
脚を壊し易くなります。
これに対して三車輪式では、
・上を向いたまま接地しても尻もちしなければ反動接地が起こらない。
・重心より後ろのメインギアーから接地するのでポーポイズが起こりにくい。
・メインギアーからの接地でカッコ良く着陸出来る(笑)
等のメリットがあり、安全な脚ということでした。
なお、セレナLt-Zでも水上機バージョンが出ます。
スタントが出来る水上機として面白いと思います。
なお加藤さんから、これを雪上で飛ばす動画を見せてもらいました。
降ったばかりのフカフカの新雪にシュプールを残す離着陸も良いですね。
2023-10-14 17:25
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